焼鳥雑学【もも編】焼き鳥の王道【もも】。焼き鳥の原点にして頂点!

焼鳥雑学

今では日本の居酒屋文化に欠かせない【焼き鳥】。

串打ちした鶏肉を炭火や電気、ガスの他にも薪を使用し香ばしく焼き上げ、塩やタレにくぐらせて味わう焼き鳥は老若男女問わず、四季関係なく愛されている料理です!

特に【もも】は、ジューシーで鶏肉本来の旨味を味わえ楽しめ食べ応えがありながらも飽きがこない為、子供から大人まで人気のある部位。

焼き鳥屋に行けば必ずあり、魅力のある【もも】。

実はそこにはたくさんの歴史が詰まっています!

今回は【もも】について、歴史を交えながら部位の特徴や美味しさの秘密までお話したいと思います。


①ももは焼き鳥の王道

ももは

焼き鳥の王、道お店の味

と言われています。

一体、誰がそんなこと決めたのでしょう?

でも、言われてみればその通りなのかなとも思います。

私も焼き鳥屋さんに行くと【もも】は必ず注文しています。

ももが好きだからというのも理由の一つですが

1番の理由は

そのお店で使用している

鶏の味や旨味が

1番よくわかりやすいからです!

とりはなでもメインに使用している

岩手県産銘柄鶏の菜彩鶏(さいさいどり)の良さや美味しさは、ももが一番よくわかります。

もちろん他の部位も、鶏によって味や旨味は違います。

しかし、鶏の基準・ベースの味となるのはやっぱり【もも肉】です!

私が【菜彩鶏】に決めたキッカケは

最初に【もも】を食べて衝撃を受けたからです!

そこから色々な部位を食べてみて間違いないと確信して、取り扱いを決めました!

【もも】はシンプルな部位だけど、奥が深いです。


②【ももの美味しさの理由は〈運動量〉にあり!】

鶏は飛ぶことができませんが、エサを探し回りながらしっかりと地面を歩きます。

そのため、もも肉は常に筋肉を使っている部分であり、筋繊維が細かく発達している事から、肉にしっかりとした旨味があります。

そして、もも肉には【ミオグロビン】と呼ばれる赤い色素タンパク質が多く含まれています。

この【ミオグロビン】が肉を赤っぽく、風味を豊かにしています!

焼き鳥のももを食べた時に口の中で広がるもも肉の味わいは、この【ミオグロビンの存在】が大きな要素の一つです。


③焼き鳥ももの重要性

当店で焼き鳥の盛り合わせとして

華セット(6本)と華コース(10本)があるのですが

いちばん最初に必ずもも又はささみを出しています。

<strong>店主</strong>
店主

最初に食べる焼き鳥。

しかも最初のひとくち目って1番印象に残りませんか?

だからももは串打ちから焼きまでかなり気を使っています。

串打ちも簡単そうに見えますけど、実際はここまで気を使うくらいですので簡単ではありません。

店主
店主

焼き鳥は串打ち次第で、味も決まります!

先ほども、焼き鳥屋に行くと必ず【もも】を注文するという事を言いましたが、もう一つ見ているのが、お店の串打ちの仕方です!

私の場合は職業柄、どうしてもそういうところを見てしまいますが

串打ちって、性格が出てるなぁって思ってて

『ここのお店は凄く丁寧な串打ちしているなぁ』とか

『こんな串打ちしてるんだ』とか

『この串打ちはすごく工夫されているなぁ』と

勉強になる事がほんとに多いです!

だから、今の時代はあまりないですが、串打ちが雑なのを見ると残念な気持ちになります...

こういった話は来てくれている常連さんにするので

それもあってか当店でも、【もも】好きな常連さんはすごく多いんです!

今度、焼き鳥屋さんに行ったときは

是非【もも】を食べてみてくださいね。

次回は

ちょっとした歴史に触れてみたいと思います。

どうして【もも】が焼鳥屋の味、王道と言われるのかわかるかもしれません


③ももについて・歴史編

平安時代

平安時代編

先ほどの説明では

【もも】は焼き鳥の王道・焼き鳥屋の味といわれるという事についてお話しました。

今回ではちょっとした歴史について説明していきたいと思います!

まず、焼き鳥がいつから食べられていたのかについては

実は明確な記録・資料が残っていない為、わかっていません。

ただ、鳥肉(※野鳥)を焼いて食べるという形式については平安時代から既に存在していたそうです。

この時代の鶏(にわとり)は食用禁止となっていた為、雀(すずめ)やウズラといった野鳥です。

野鳥を狩猟し、串に刺して焼いていたという記録があるそうです!

(※鶏肉と鳥肉には違いがあります。後で説明いたします。)


室町時代~江戸時代

室町〜江戸時代

室町時代になると鳥の串焼きが作られていたそうですが、これも雉(キジ)などの野鳥だったそうです。

焼き鳥の名称は

江戸時代からと言われております!

この時には串打ちした鶏肉に塩をふったり

酒に醤油を加えた【タレ】のような味付けをしているので

現在の焼き鳥にかなり近い形になっているのではないのかなと思います。


明治時代~昭和

明治〜昭和

明治時代になると

やきとり屋台も登場し、鶏肉以外にも内蔵や牛豚などを使用した串焼きのお店も増えてきたそうです。

昔は鶏肉は高価な食材だったこともあり、昭和初期までは【高級やきとり店】という扱いだったそうです。

(※焼き鳥とやきとりの表記は意味が異なります。後で説明いたします。)

昭和の戦後になり

ブロイラー(※若鶏)が普及するようになりました。

それからは価格も安くなり、一般家庭でも食べられるようになりました!

そして焼き鳥屋もその頃から

【もも肉】・【むね肉】だけだったのが、内臓系などの焼き鳥の種類が増えていったそうです。

いかがでしょうか?

こうして歴史を振り返ってみると

焼き鳥の【もも】が、焼き鳥の味・王道といわれるのには

昔から長い間、【もも】を食べられていた事が関係していたからかもしれませんね!


まとめ

いかがでしょうか?

焼き鳥の原点にして頂点!それが【もも】‼

この理由が歴史から探ってみると、そう言われる理由がわかる気がしませんか?

焼き鳥の中でも多くの人に愛される【もも】。

それは、単なる鶏の素材を味わえるだけでなく、食感、肉と脂のバランス、串打ち、焼き、そしてお店のこだわりによって完成された味にあると思います!

焼き鳥という文化の中で、1番シンプルでありながら、実は1番奥が深い存在。

そんな【もも】の事を知ると、これからの焼き鳥を食べる1本が特別な1本に感じられるかもしれません。

以上、焼鳥雑学【ももについて】でした!

最後まで読んでいただきありがとうございました‼

少しでも焼き鳥を知ってもらえたら、楽しんでもらえたら嬉しいです。

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