「経営」と聞くと、大変なイメージと華やかなイメージのどちらも持つ方は多いと思います。
でも、実際にはほとんどの経営者は見えない所で、日々の小さな積み重ねを大切にし、修業時代の経験を活かした小さな判断の連続で成り立っています。
地味で泥臭い事がほとんど‼
この記事では、私が実際に経営をしてきた視点から大切だと思う事を、私なりに伝えていきたいと思います!
経営の土台は【人とのつながり】
経営においてずっと関わるのが【人】です。
どれだけ良いアイデアやビジネスモデルがあっても、それを実行するのも、認めてくれるのも【人】です。経営は常に人間関係の延長線上にあり、深く関わっていくものであります。
お客様との信頼関係
何回も足を運んで来てくれるお客様は、お店を応援してくれる大切な存在です。
そんな常連様と向き合うことで、ニーズを察知して信頼を得ることが経営の安定に繋がります。
そのためには、お客様を喜ばせる料理だったり接客などお客様に関係する事に対しての努力を怠らないことです!
私もずっと何年も来てくれているお客様がたくさんいます!
そのお客様がずっと喜んでくれるように常に味の確認を行い、いつ来ても清潔で居心地の良い状態を維持できるようにお店の清掃を毎4回日行っています。
スタッフとの信頼関係
経営者と従業員との信頼関係はお店を運営する事において、とても重要です。
経営者が中心となり、従業員と日々の営業をこなします。
営業中ではコミュニケーションが大切になります。そこに信頼関係がなければ指示は通らず、お互いのモチベーションも上がりません。
ここで経営者のやってはならない事は
自分の店だから、自分が中心だからと勘違いして従業員に対して上から目線で接しない事!そして従業員の長所を消さない事‼
従業員は自分にとって大切なお店を手伝ってくれる大切な存在です。
私の場合は、ずっと夫婦二人三脚で頑張ってきました。
女将がいなければ、とっくに潰れていたと思いますし、予約が多い時に手伝ってくれるバイトの方がいるおかげで、忙しい日もお客さまに迷惑をかけずに営業をする事ができます。
従業員がいなければ、今の自分はないと常に思う事が大切です!
業者との信頼関係
経営において【人】との繋がりはお客様や従業員だけではありません。
毎日の営業ができるのも、それぞれの各業者のおかげで仕入れができます。
たまに聞くのが業者さんに対して、強気な態度をとったり愛想が悪い経営者がいるという話をチラホラ聞きます。
確かに業者さんからしたら私たちは大切な顧客になるので、私たちの意見やわがままを聞いてくれると思います。
しかし、よく考えて下さい!
私たち飲食店もお客様が応援してくれているから、経営が続けていられています。
毎日の営業ができるのは、毎日配達してくれる業者さんがいるから。その業者さんがずっと続いてほしいから応援するのです‼
だから、業者さんも良きパートナーとして大切に接することはとても重要です!
勘違いすることなく間違った経営者の見本にならないようにしましょう。
日々の数字を意識することで積み上げる力
毎日の売り上げをチェックし反省と課題を見つける
経営にとって売り上げは大切な数字。
売り上げが良い時もあれば悪い時もある。売り上げが悪い日が続けば経営危機になります。
売り上げが良い日は「よっしゃー!」と、さらに気合が入り自然と頑張ります!しかし、逆に悪い日は落ち込んでしまい不安になります。
ただ、ここで大切な事は良い日も悪い日も反省点と課題を見つけることです!
これは私が途中から始めた習慣です。
売り上げが良い日は忙しいということです。忙しい時というのは色々な事に気を配っているため、ちょっとしたミスをしてしまったりと注意力や集中力が散漫しがちです。
「今日は売り上げが良かったけど、どうだったかな?」
「お客様を待たせなかったかな?」
「味にバラツキはなかったか?」
など、その日の営業を見直すことで慢心することを防ぐ事ができます。
売り上げが悪い日は、「あー、だめだったー...」と、落ち込むだけでは何の解決にもなりません。
大切な事は、先を見据えて1つでも多くの知識や技術を覚えたり小さな改善を継続することで、それが大きな力となり成果に表われてきます。
目標は、来年の同じ日に自身も売り上げも成長していること‼
ボーっとしてる暇はないですよ!
どんなに小さなことでもコスト意識を持つ
経営していると【経費】という言葉をよく使います。
経営では収入と支出のバランスがとても重要になります。
私はボールペン1本でも気にしています。
どういうことかというと

どんなに安いものでも、今本当に必要な支出なのか?
必要な時に必要な分だけというのを実践していて、これはあのトヨタ自動車の【トヨタ生産方式】という運用方式を、以前働いた会社で学ばせてもらい、今も継続して自分の経営でも実践しています。
トヨタ生産方式とは?
トヨタ生産方式(TPS)とは、トヨタ自動車が開発した、ムダを徹底的に排除し、効率的な生産を実現するための生産方式です。
主な特徴は、「ジャスト・イン・タイム」と「自働化」の2つであり、これらにより、顧客のニーズに合わせた高品質な製品を、低コストで迅速に提供する事を可能にします。
これは製造工場向けの運用方式ではありますが、飲食業でも活用できる項目は多々あります。
経営を継続する上で、こうした小さな事の積み重ねが、のちに積み上げる力となります!
売り上げが良くても常に意識する習慣をつけ、見極める姿勢が大切です!
経営者に求められる【判断力】と【柔軟性】
今では時代の変化の転換期にあり、様々な事が変わり始め変化のスピードが非常に速く、対応に追われる経営者も多いです。
経営においては、時に判断力や柔軟性が求められますので、色んな想定をすることが重要になります。
失敗を恐れない判断力・行動力
すべての事を判断する事は簡単な時もあれば難しい時もあります。
特に難しい判断をする時は、「ほんとにこれでいいものか...」と、迷ってしまうと思います。
しかし、ここで私が言いたい事は
全ての判断に正解も不正解もないという事!
実際に動いてみないとわからないということ‼
もし、最初にした判断が違っていたとしても、それは遠回りになったけど知るという意味での【経験】となります。
いずれどこかで知る【経験】を、遠回りした事によって早く知れたという事は、他の人よりも経験値が上回るということになります。
そのあとにすぐ正解の道へ進むので問題ありません。
1番やってはいけない事は、何もしないで経験もせずに機会を失うことです!
どんなことでも逃げずに迷わず判断して行動したことは、必ず【経験】となり、財産になります。
失敗を恐れずどんどん挑戦して下さい!
プライドよりも軌道修正を迅速に行える柔軟性
経営者ではプライドの高い方ばかりだと思います。
プライドを持つことは良い事でもありますが、持ちすぎると逆に良くない場合もあるという事を、自分の経営人生の中で、経験して学びました!
私の中ではプライドというのは
【持ってていいプライド】と【捨てていいプライド】があるという事に気づきました!
私も昔はプライドが高く、今思えばそれがカッコイイと思って勘違いしてただけの経営者だったと思います。
でも、それって結局自分で自分の可能性を狭めてますよね?
私はもともとテイクアウトが好きではない事と、焼き立ての焼き鳥を食べてほしいという思いからテイクアウトはやっていません。
これはまさに【私のこだわりとプライド】です。
しかし、時代が急激に変わろうとしている中で、1度だけやってみようと思いテイクアウトをやってみたことがありました。
結果は...やっぱり楽しくなかった。
この時に「このプライドは持ていよう!」という選択をして、今でもテイクアウトはやっていません。
可能性を狭めているということになりましたが、やはり私にとっては、お店に来てくれているお客様を喜ばしたいという【こだわり】が、さらに強くなりました!
「なんかこれは自分には合わなそうだからやらない」より、まずやってみてから決めてみる事をおすすめします!
色々な事にトライしてみて可能性を広げてください‼
また、間違えたと思ったらいつまでも執着せずに、すぐ修正する勇気も重要です。プライドよりも結果を優先する姿勢も大切ですよ!
まとめ
経営にはマニュアルもなければ正解もありません。しかし、やらなければわからない事もたくさんあります。
色々な事を経験し触れてみることで見えてくる、多くの大切なことを発見することができます。
経営者は決して偉くはない。
変なプライドは自分の邪魔しかしません。
- 地道であること
- 誠実であること
- 柔軟であること
- 小さな数字も意識すること
私が座右の銘として大切にしている【戒驕戒躁(かいきょうかいそう)】。
真摯に堅実な姿勢が、継続する上で必ず力になってきます‼
私もまだまだ未熟者。一緒に頑張りましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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