焼き鳥屋を営んでいると、焼き鳥そのものの技術や味、鶏の素材の鮮度などに目がいきがちですが、我々焼き鳥屋にとってなくてはならない竹串にも、実は大きな意味があります!
皆さんも友人たちとバーベキューを楽しむ時に竹串を使うので非常に身近な存在といえるでしょう。
では、そもそもなんで竹串を使うのでしょうか?
竹串は、焼き鳥を始めとする日本の串料理において長年使用されており、ただの串を指す道具ではなく、それ以上の役割を果たしています。
今回は竹串を使う理由や種類、使い分けなどの竹串にまつわる豆知識までを多面的に説明していきたいと思います。
竹串を使う理由

普段から当たり前のように使っている焼き鳥屋にとって必需品である【竹串】
なぜ竹串を使うのでしょうか?
竹串を使う1つ目の理由
竹串は
鶏肉の内側から均等に火を通す役目があります!
竹串は熱伝導が伝わりづらく、じっくりと中に熱が伝わります。
外側からの熱だけでなく、竹串にも熱が伝わることによって内側からもじっくりと火を入れる事ができるのです。
また、竹串は熱を取り込む事で
多少の保温性もあります!
焼き鳥を串から外さないでほしいという意味の1つでもあります!
竹串に刺したままだと鶏肉がくっつき合っているので、冷めにくく肉と肉の間にある脂・肉汁や旨味が凝縮されている為、美味しくなるのです。
それが串から外されることにより
1つ1つの肉がバラバラになった事で、冷める時間も急速に早まる一方で、肉汁や旨味が外に逃げてしまうので、美味しくなくなってしまいます...
竹串を使う2つ目の理由
竹串を使う2つ目の理由・・・それは・・・
竹串は燃えにくいという耐火性です!
もちろん火に当て続けたら焼け落ちてしまいますが・・・
先ほども説明しましたが
竹串は熱伝導が伝わりづらく高温に耐える事ができる為、燃えにくいという事が竹串を使用する大きな理由なのだと思います。
竹串を使う3つ目の理由
天然素材であるという事。
竹は再生可能で、持続可能な事から環境に優しい素材である為、リサイクルする事ができます。
また竹串は、手頃な価格で購入できる事も理由の1つであると思います。
竹串の種類

竹串には調理法や様々な食材によって使用する竹串が変わります。
皆さんがバーベキューなどで竹串を使う機会があると思いますので是非、参考にしてもらえればと思います。
丸串【竹串】

主に焼き鳥で使用されるのが【丸串】です!
長さ12~18㎝、直径2.5mm~3mmの竹串が多く使われています。
丸串【銀杏串】

銀杏やエビなど、串打ちすると崩れてしまう可能性があるものの時に使用。
直系1.8mm~2mmの細い串で
銀杏やエビなど、串打ちすると崩れてしまう恐れのある食材の時に使用。
角串・平串

四角い串で、こちらも焼き鳥に使用されることが多いですが
主に、食材がずれたり回転しないようにするの適した竹串の為、柔らかい食材などにも使用します。
使いやすさから、バーベキューでの使用におすすめ!
鉄砲串

鉄砲のような形をしていることから名付けられた竹串。
根元が板状になっている事で持ちやすくなっており、作業性も良い竹串です。
ドッグ串

名前の通り、ホットドッグやアメリカンドッグなどに使用される丸串よりも太めの丸串。
太い串の為、折れにくいのが特徴で
ホットドッグやアメリカンドッグのような重い食べ物でも安定した支える事のできる串です。
松葉串

松葉をかたどった飾り串。
松葉串の特徴は、先端が二股に分かれており、銀杏や黒豆などを刺し料理に彩を添えます。
田楽串

田楽などに使用する串。
こちらも松葉串同様、先端が二股に分かれているので
食材をしっかり支え崩れやすい豆腐やこんにゃくなど、しっかりと固定する事ができる竹串です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
竹串は、美味しい焼き鳥を提供するために必要な「名脇役」です!
その理由は、ただ串を刺す道具としてではなく「竹が持つ素材の特性」にあります。
竹は熱の伝わり方が柔らかく、食材の中までじっくり火を通す役割があるうえに、若干の保温性を保ってくれている事が竹串を使う理由の大きな1つです。
さらに燃えにくい素材であるほか、天然素材なので環境にもやさしいのが魅力です。
また竹串は食材や使い方によって選び方が変わります。
串の種類を上手く使い分ける事で、焼き上がりや見た目がグッと良くなること間違いなし!
竹串はただの「棒」ではなく、焼き鳥の味を支える大切な存在です。
竹串のおかげで、1本の串にもこだわりが込められるのです!
以上、竹串についてでした!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
少しでも焼き鳥を知ってもらえたら嬉しいです!
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